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酒蔵訪問
【知覧醸造】蒸留
いよいよ蒸留です!
二次仕込みで発酵が終わった先ほどのもろみを単式蒸留機に移し替えます。
この蒸留器の大きさや角度がとても重要で、味や香りを大きく左右させるのだそうです。
【知覧醸造】蒸留
もろみの温度が85度から90度に達するとアルコールが出だし、蒸留の初めの頃は約70度のアルコールが溜出されます。これらは「初垂れ(ハナタレ)」と呼ばれているそうです。
ただ、一番最初に蒸留して出てきたものは酒質が安定していないので、もったいないなと思ってしまうのですが、バケツ一杯分程は捨ててしまいます(これをケチって混ぜると不味くなってしまうのだそうです)
そして徐々に溜出するアルコール度数が少なくなり、8〜10度以下になると終了。
その全てを混ぜ、蒸留でできた焼酎原酒のアルコール度数は約40度になります。
【知覧醸造】貯蔵
蒸留したばかりの焼酎原酒は焼酎油のために少し白く濁っています。
そのまま放置すると油が酸化して焼酎に油臭がつき美味しさを損ねてしまうので,すぐに油を分離し取り除く作業が必要です。
【知覧醸造】貯蔵
蒸留したての原酒は、そのままではガス臭さなどの蒸留時独特の臭いがありました。
焼酎特有のまろやな風味を出すためには、その蔵によって異なりますが、ある一定期間の貯蔵・熟成が必要となります。
知覧醸造さんの場合、古酒以外は大体2~3ヶ月で芋のガス臭を抜き出荷となります。
貯蔵・熟成させる容器には、ステンレスやほうろうのタンク、甕などがあり、それぞれ特徴があります。
ステンレスやほうろうのタンクは、容量が大きく、手入れが比較的楽なんだそうです。
タンク貯蔵には屋内と屋外があり、大容量が必要とされる大手のレギュラー酒では、屋外にタンクが設置されていることもありますが、こちらの知覧醸造さんは屋内貯蔵でしっかり管理されていました。
【知覧醸造】かめ貯蔵
かめ貯蔵はかめ仕込みと同様に、タンクに比べて容量が小さく手入れにとても手間がかかります。
かめは一般的に長期貯蔵をする焼酎に適しているとされていて、熟成させる期間の長い焼酎に使われることが多いのですが、短期間であっても、通常のステンレス貯蔵からかめ仕込みに変えるだけで、同じように蒸留したものが美味しい酒質になると言われています。