旬のもの・お知らせ

2016年02月15日(月)  15:48

2016年 立春朝搾り

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2016年、今年も2月4日(木)に行われる「立春朝搾り」をいち早く手に入れるために、福岡県の糟屋郡にある小林酒造さんの元へお手伝いに行ってまいりました。

昨年の様子や、立春朝搾りについての詳しいご説明はこちらをご覧ください→「小林酒造訪問 2015 立春会」

 

少し早く着いたのでウロウロしておりましたら、去年や一昨年の立春朝搾りや試飲会などに私が頻繁に参加しているため、直接のお取引などは無い酒屋さん達も「今年も頑張ってるね!」と話しかけてくださって、繊細なお料理には日本酒の酸の種類を考えて組み合わせると理にかなってるとか、吟醸香の種類とお料理の組み合わせや、この酵母はこういった仕上がりになる傾向にあるとか、後は色々な興味深い裏情報も・・・

実際に組み合わせて試すだけでは膨大な時間と無限の組み合わせがあるので、今回のようにその道を極めている方々が集まり、多方面からお話されているのを聞くことは本当に参考になります。

早起きは三文の得とはよく言いますが、早起きというより徹夜で、三文というより大判小判をたくさん持って帰ってまいりました。

詳細は後ほど。

 

まずは会議室に一同集まり、杜氏さんや営業部長さん、そして社長さんのお話がありました。

萬代さんの立春朝搾りは、一昨年までは山田錦100%で造っていたのですが、去年から地元のお米「夢一献」を78%掛米にして造るようになり、今年はその夢一献をより上手く活かせるようになった(今までこうだというのが常識だったが試しに反対のことをやってみたらより良いものが出来、実はこうだった)、と話されておりました。

実際の味わいも、去年よりバランスがよく、より洗練されたものに仕上がっていたと思います。

 

そして去年と違って一番最初に目に留まったのは、こちら

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去年はこんなに気合入ってなかったと思うのですが・・・(大変失礼)

よく写ってはおりませんが、暗闇の中キラキラとライトアップされておりまして、「立春朝搾りもだんだんと皆様に広まっているようなので、このような撮影ブースを設けてみました」と言っておられました。

実際に、九州で立春朝搾りを担っている蔵元さんは、西の関さんと萬代さんだけなのですが、この2つの蔵元さんだけで造り、酒屋さんを通して九州や全国に出荷しているのですから凄いことだと思います。

せっかくなので、明るくなった帰り際に撮っていただきました(すみません、恥ずかしいので画像は小さめです)

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記念に10升瓶を持たせて頂き、前掛けが似合うね~とのカメラマンのリップサービスにご満悦顔です。

そういえば、記者や報道の方と思われる方々がいらっしゃってパシャパシャと撮っておりましたので、いつ捉えられても良いようにあからさまな一生懸命顔をキープしたままの作業となりました。

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本年一年皆様のご健康とご繁栄を祈願し、これら全てにラベルを貼っていきます。

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手貼りで仕上げるため、このような木の器具に固定して皆でせっせとラベルを貼っていきます。

上のラベルは斜めに貼るので、綺麗に隅々まで貼ろうとすると逆に不細工な仕上がりになってしまうことは去年までに習得しておりましたので、上下をピッピと敢えて適当に貼り付け、こなれた感を出しながら次の方にバトンタッチしましたが、飲食店の方はあまり直接お手伝いには来ないそうなので、大体業者さんは皆さん顔見知りなはずで、恐らく私が一番の新参者です。

去年は寒さで下を向くと鼻水が出そうになるのを必死に堪えながらの作業でしたが、今年は少し余裕がでてきました。

その余裕ついでに、今年は萬代さんに「仕込み水を特別に分けてほしい」と駄目元でお願いしておりました。

お酒造りの命とも言える仕込み水を分けて頂き、お料理に使うということは本当に贅沢なことですが、これでこそ丸喜の立春会でしか味わえないお料理とお酒の会になると踏んでのお願いでした。

お世話になっている酒屋さんもご協力してくださり、交渉の末、杜氏さんが「良いですよ」と言ってくださいました。

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記念すべき一枚の写真です。

この2016年の立春会をきっかけに、丸喜の命であるシャリが格段に良く生まれ変わりました!!

立春会は搾ったその日にお食事と共にお楽しみいただくのが目的なので、失敗すれば全てシャリを捨て一から炊き直さねばならず限られた時間の中でのチャレンジでしたが、炊きあがり酢を合わせたそのシャリは、今までで食べたどのシャリよりも美味しく炊けており、添加されていない酢の香り、そのものの味わいがより引き立っただけでなく、寿司ならではの絶妙なお米のパラパラする仕上がりに、大将と二人でひたすら感動しておりました。

その差は一目瞭然。

いつもパラパラな赤酢でシャリを握っている大将が、「更にパラパラしてて握れない・・・」と(米酢のシャリは砂糖が入っているので粘りがあり握りやすいのですが、赤酢は握りにくいのです。同じ分量ですがその赤酢のシャリより更に握るのに技術を要する様子でした)

すぐに杜氏さんへお手紙を書き、更なる交渉と酒屋さんの熱心なご協力の上、萬代さんの完全なご好意で当店にだけ特別に、天然の湧き水を濾過した萬代さんの仕込み水を定期的に送って頂けることになりました。

このようにして丸喜のシャリは水にもこだわり、萬代さんの仕込み水で贅沢に研いで炊き上げることで皆様にご提供することができています。

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小林酒造さんをはじめ、この度ご協力してくださった皆様にこの場を借りて厚くお礼申し上げます。

また、今後ともお客様に精一杯ご提供できるよう頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

 

最後に、去年の立春朝搾りの様子を読んでくださった方は気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

・・・・。

ジャーン!

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そう、萬代さんの炊き出し朝ごはん!

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ちゃんと撮りたかったのですが、寒くて手もかじかんでおり、冷めないうちに美味しくいただきました。

寒い朝にこれが出てくると本当に来て良かったなと思うわけです。

寧ろ、夜中行きの車の中ではこの御飯を目標に頑張って運転していると言っても過言ではありません。

帰りは割らないように慎重に、でもスピーディーに持って帰ってきておりますので、来年もご都合が合う方は是非、丸喜の立春会にご参加くださいませ。

 

 

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